偏食は自然治癒力を妨げる

うな重好きなうな重も、三回つづくとイヤになるわけ
「僕は寿司が好きでねえ、毎日でも飽きないなあ」という人がいます。ほんとかなと思いますが、まあ毎日ということならそうかもしれません。しかし朝昼晩三食続けてなると、さてどうでしょうか。それで仮に一週間つづけられる人がいたら、お目にかかりたいものです。私はずっと以前、食事の際にうなぎがつづいた経験があります。
私はうなぎはけっして嫌いではなく、むしろ好物といっていいでしょう。しかしこれがつづくと、いったいどんなことになると思いますか。

最初はある日の昼食でした。ちょうどたまたま午後の予定があき二時間の昼休みができたので、久しぶりにうなぎでもと思い、ちょっと足をのばしておいしいお店に行きました。時間もたっぷりあるので、お銚子を一本だけつけてもらってキモ焼きをつまみながら、チビチビやって〝うな重″ ができあがるのを待ちました。ご承知のように、うなぎは注文してからだいぶ時間がかかります。出てきたうな重はそれはおいしく、十分に満ち足りた気持ちになりました。

その夕方、仕事の関係で急にある医療関係者と会食することになりました。私が接待する立場だったので、相手の方に「どんなものがよろしいでしょうか」とたずねると、「そうですね、何でもかまいませんが、うなぎなんかどうです〜」という返事です。まさか自分は昼に食べましたともいえないので、賛同の意を表明して昼間のお店にまた行きました。店員の一人はおや〜というような顔をしており、何やら照れくさい思いでした。

会食も終わり、からだじゅうにうなぎの脂がまわっているような感じで、もう三カ月ぐらいはうなぎほけっこうという気分でした。ところがつぎの日、ある会議に出席したところ、出されたお弁当がなんと〝うな重″ だったのです。さすがに悲鳴をあげそうになりましたが、仕方がないので無理矢理口のなかに押しこみました。しかしいくら好物とはいえ、これだけつづくとからだが受けつけなくなってきます。とうとう半分ほど残してしまいました。はじめての経験でした。
このためか、午後からはずっと何となくからだの調子が変で、つぎの日は胚芽米などの自然食に近い食事にしたのです。すると何となくぐあいがよく、体調がもとにもどったような感じでした。うなぎの脂肪で狂っていたからだのバランスが、回復したものと思われました。

どんなにからだにいい食品でも、偏って食べることはいいことではありません。何よりもまず、からだが拒否のサインを出すはずです。またこれとは逆に、あるものを「食べたい」とからだがサインを出してくる場合もあるでしょう。自然治癒力を高めるためには、それらのサインをちゃんと読み取って対処することが肝要なのです。